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SINCE1981 世界初のヒップホップ・ダンススクール

ファンキージャム・ストーリーSERVICE&PRODUCTS

第1話

その時は突然やってきた。
ダンススクールを始めて2年目のことだった。朝から電話がなりやまない。ダンススクールの問い合わせで電話から離れられなくなる。
そんな日が3日程続き見学と申し込みで忙しくなる。ダンススクールが経営難で止めようと考えていた時期だったので、まるで盆と正月が一緒に来たようだった。
ダンススクールを開校した理由は後にして、こんな事が起きた理由から話しましょう。
ファンキージャムはアメリカンブラックの人達のダンスを教えていました。その一つにブレイクダンスのエレクトリックブギと関係のあるポップロックがあったからです。
アメリカでブレイクダンスが大流行になり、日本でも映画「フラッシュダンス」の日本公開で知られるようになってきました。その影響が徐々に出てきたのです。そして、きっかけはなぜか某デパート。まったくダンスと関係なさそうですが、新しい臭いはプンプンしてたのです。
ファンキージャムではダンススクールの宣伝を兼ね、映画「ワイルドスタイル」日本公開の手伝いをしていたのです。と言っても無料奉仕で毎日が大変でした。大型のカセットデッキと映画のポスターを持ち効果のありそうな場所でダンスパフォーマンスの毎日でした。タカシとカズマの二人のダンスは効果がありました。特に原宿駅の線路上の橋では多くの観客が集まり盛り上がっていました。
そんなある日、ヒップホップの特集をしていたテレビ番組11PMの取材で世間に知られる事となりました。それはこれまでやった宣伝の何倍、いや数十倍の宣伝効果となりました。ダンススクールの宣伝は主にチラシまき、テレビ局やレコード会社への企画や宣伝、企業のイベントも参加していたのですが効果は少なかったのです。ところがテレビで取り上げられ話題になっただけで、これほど影響が出るとは驚きました。しかし、それは地獄の始まりでもあったのです。


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全く知られていないヒップホップの映画「ワイルドスタイル」が何故日本で初公開なのか?その理由はすぐにわかる事となります。あのテレビのすぐ後だったと思う。某デパートの社員が来校しダンスを見て質問する。
その当時ファンキージャムではブレイキングの練習をしていなかった。その事を知ると急に横柄になり馬鹿にした態度になる。ブレイキングの事はマスコミや友人の話で知っていたが、アメリカンブラックのダンスとは思っていなかったので関心はなかった。
あれはダンスではないだろうと半信半疑の状態だったのだ。それにしても某デパートの社員の態度は悪かった。一流大学出のエリートかもしれないがダンスの事をどれだけ理解しているのか?彼らはアメリカへ出張してブレイクダンスを見て来ているので、ブレイクダンスに関する事を調べつくしているだろうが、日本で全く見る事のないブレイキングを教えているわけがない。しかしダンスはやった人でないとわからない世界なのだ。事実エレクトリックブギと同程度のことはしていたからだ。
ブレイキングも突然生まれたものではないので、すぐに真似できると思っていた。私は偶然にも一部を教えていた位、ダンスを多く知っているからだ。
こんな事もあり急きょブレイキングの研究を始めると同時に、来日予定のロックスタディ・クルーの支援の為にテレビ局や企業に営業を強化した。ある日NHKの子供向け情報番組に紹介をお願いしたら、某デパートと広告代理店の紹介を希望されて、その後は連絡なし。来日した時のイベント番組の放映を見て唖然とした。ほとんどがグラフティ紹介の撮影ばかり、ダンスは一瞬の紹介で全く何をしているのかわからないほど。ダンスの紹介をお願いしたのに私の番組要請は何だったのだ。
その頃日本ではヒップホップのグラフティ情報が少なく、一般には話題になっていなかったのに何故なのか?それは某デパートでグラフティの販売があった事を知りわかる事となる。
テレビも映画も全てはデパートのキャンペーンなのだからダンスの紹介より利益なのだろう。このようなことは多くある。ダンスを紹介するのではなく何かのために使われる。ダンスだけが紹介される事は稀で、企業の企画の一部に使われることの方が多い。だから関係のないことに利用され本当のことが伝わらない。
それに来日当時のロックスタディ・クルーは、メディアに多く利用されたためにテレビでダンスを見せる時は高額な出演料を要求をしていたとされるが、今では本意はわからない。





バナースペース

ファンキージャム

ファンキージャムは1980年に私が考案した造語。
1981年にダンススクールを設立
1987年にダンススクール以外にも活動を広げダンス・ミュージック・アソシエイションとして出版やイベントを企画。

代表 浅岡幸三

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